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生理前にイライラするのは性格のせい?PMSと心の変化への向き合い方

  • 8月4日
  • 読了時間: 6分

今回のテーマは、PMSによる「生理前のイライラ」についてです。

「普段なら気にならないことでイライラしてしまう」

「家族にきつく当たって、あとから自己嫌悪になる」

「気持ちをコントロールできない自分が嫌になる」

「生理が始まると、なぜあんなに怒っていたのだろうと思う」

毎月、生理前になると同じような心の変化を繰り返していませんか?

生理前のイライラや落ち込みを、自分の性格や忍耐力の問題だと考えてしまう女性は少なくありません。

しかし、症状が月経前の一定期間に現れ、月経が始まると軽くなる場合は、PMS(月経前症候群)が関係している可能性があります。

厚生労働省は、PMSについて、月経前にイライラや落ち込み、眠気、頭痛、腹痛などの症状が繰り返し現れ、日常生活や人間関係に支障をきたす状態と説明しています。


PMSとは?


PMSは、月経が始まる前に現れる、身体的・精神的な症状の総称です。

代表的な心の変化には、

・イライラする・気分が落ち込む・不安を感じる・涙もろくなる・集中しにくくなる・感情を抑えにくくなる

などがあります。

身体には、

・頭痛・腹痛・むくみ・乳房の張り・強い眠気・疲労感

などが現れることがあります。

症状の現れ方や強さには個人差があります。

PMSは、排卵後から月経が始まるまでの時期に現れ、月経開始後に軽くなることが特徴の一つです。米国女性健康局も、PMSを排卵後から月経開始前に生じる身体的・感情的症状の組み合わせと説明しています。


「本当の私はこんな性格ではない」と苦しくなる


生理前にイライラすると、感情そのものだけでなく、その後の自己嫌悪にも苦しむことがあります。

「また家族に怒ってしまった」

「子どもに優しくできなかった」

「仕事で冷たい態度を取ってしまった」

「自分は感情をコントロールできない人間だ」

このように、自分を責め続けてしまう方もいるでしょう。

しかし、イライラしたという一つの出来事だけで、自分の人格全体を否定する必要はありません。

生理前に同じ変化が繰り返される場合は、まず「自分の性格が悪い」と決めつけるのではなく、月経周期と症状の関係を確認することが大切です。


まずは症状を記録してみる


PMSへの対処を考えるときは、月経周期と心身の変化を記録する方法があります。

毎日、簡単に、

・イライラの強さ・落ち込みや不安の有無・睡眠時間・疲労感・頭痛や腹痛・月経の開始日

などを記録してみましょう。

英国王立産婦人科医協会は、医療機関でPMSの評価を受ける際、少なくとも連続する2回の月経周期にわたって症状を記録することを案内しています。

記録することで、

「生理の1週間前からイライラが強くなる」

「月経が始まると気持ちが落ち着く」

「睡眠不足の月は症状が強い」

など、自分では気づいていなかった傾向が見えてくることがあります。

症状を記録する目的は、自分を厳しく管理することではありません。

自分の心と身体に何が起きているのかを知り、必要な対策や相談につなげるためです。


イライラしているときに、無理に感情を消さなくていい


イライラしていると、

「怒ってはいけない」

「早く気持ちを切り替えなければ」

と考えることがあります。

しかし、感情を無理に押さえ込もうとすると、かえってその感情ばかりが気になってしまう場合があります。

まずは、

「今、私はイライラしている」

「身体が緊張している」

「少し一人になる時間が必要かもしれない」

と、自分の状態に気づくことから始めてみてください。

イライラしている自分を正当化するのではなく、感情に気づいたうえで、すぐに言葉や行動に移さないための小さな間をつくることが大切です。


感情と行動の間に余白をつくるメディテーション


メディテーションは、PMSを治療するものではありません。

一方で、自分の呼吸や身体の感覚に意識を向け、今の心身の状態に気づくためのセルフケアとして取り入れることはできます。

イライラを感じたときは、すぐに感情をなくそうとせず、まず1分だけ呼吸を観察してみましょう。

椅子に座るか、楽な姿勢になります。

息を大きく変えようとせず、自然な呼吸を続けます。

息が入ってくる感覚と、外へ出ていく感覚を観察します。

別の考えが浮かんだら、

「今、考えていた」

「今、怒りを感じている」

と気づき、再び呼吸へ意識を戻します。

最後に、自分に問いかけてみましょう。

「今すぐ伝える必要があること?」

「少し落ち着いてから伝えた方がよいこと?」

「今日は何を減らせる?」

答えを急いで出す必要はありません。

自分の状態を確認するための短い時間として行ってください。


PMSとPMDDの違い


生理前の精神的な症状が非常に強く、仕事や家事、人間関係、日常生活に大きな支障が出ている場合は、PMDD(月経前不快気分障害)の可能性もあります。

PMDDでは、強いイライラ、抑うつ、不安、怒りなどが現れることがあります。

厚生労働省の女性就業支援サイトでも、PMDDはPMSの中でも精神症状が強く、生活に著しい支障をきたすことがあるため、早めの受診が重要だと説明されています。

「生理前だから仕方がない」と我慢し続ける必要はありません。

PMSやPMDDには、生活習慣の調整だけでなく、医師の診断に基づく薬物療法や心理的支援など、複数の対応方法があります。米国産婦人科学会も、症状や本人の状況に合わせて複数の方法を組み合わせることがあるとしています。


自分を責める前に、自分の周期を知る


生理前にイライラすることは、あなたが優しくないからとは限りません。

身体の変化や睡眠、ストレス、生活環境など、いくつもの要因が重なっている可能性があります。

まずは、

「また怒ってしまった」

と自分を責めるのではなく、

「今の私は、いつもより余裕が少なくなっているのかもしれない」

と、自分の状態を確認してみてください。

自分の周期を知り、早めに休息やサポートを取り入れることは、自分だけでなく、周囲の人を大切にすることにもつながります。

今日から、月経周期と心の変化を簡単に記録してみませんか?


症状が強い方へ


生理前の気分の落ち込みや不安、怒りが強く、日常生活に支障がある場合は、メディテーションだけで対処しようとせず、婦人科や産婦人科、精神科、心療内科などの専門家へ相談してください。

自分を傷つけたい、消えてしまいたいと感じる場合は、一人で抱え込まず、身近な人や医療機関、地域の相談窓口へ速やかに助けを求めてください。

メディテーションは医療行為ではなく、PMSやPMDDの診断・治療に代わるものではありません。






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